「もし急に入院が必要になったら?」「介護施設に入る際、保証人がいなかったらどうしよう……」高齢のおひとりさまが抱える不安の一つが「身元保証」の問題です。家族がいない場合、病院や介護施設から「保証人」を求められるケースが多く、その対応に悩む方も多いのではないでしょうか。
高齢のおひとり様が知っておきたい『身元保証』って何?
「身元保証」とは、病院への入院や介護施設への入居時に
本人の身元や連絡先を証明するための保証人を指します。
身元保証人の役割は、主に次のような場面で必要です。
- 病院への入院時の保証(手術時の立ち会いが必要なケースもあり)
- 介護施設の入居時の保証(退去時の連絡や費用の支払いなど)
- 緊急時の対応(急病や事故時の緊急連絡先)
- 亡くなった後の手続き(葬儀や財産整理のサポート)
家族がいれば、親族が身元保証人を引き受けることが一般的ですが、
家族がいないおひとりさまにとっては大きな問題
高齢者のおひとり様の「身元保証」のために民間の「身元保証支援サービス」を利用
高齢のおひとり様のための民間の「身元保証支援サービス」の内容
- 入院や介護施設への入居時の保証人の引き受け
- 手術時の立ち会いや同意サポート
- 緊急時の駆けつけサポート
- 亡くなった後の葬儀手配、財産整理、相続手続きの代行
こうしたサービスは有料ですが、必要なときに頼れる安心感があります。
ただし、利用する際は費用の高さや契約内容の確認が必要です。
契約後に「こんなはずじゃなかった……」とならないためにも、
契約前にしっかりサービス内容を確認しましょう。
高齢者のおひとり様の「身元保証支援サービス」メリットとデメリット
🟢 メリット
1️⃣ 保証人がいなくても入院・施設入居が可能
入院や介護施設の入居時に求められる「身元保証人」の役割を
民間サービスが代行してくれます。
家族や親戚に頼れないおひとり様でも、
入院や入居がスムーズに進むため、精神的な不安が軽減されます。
2️⃣ 緊急時のサポートが受けられる
一人暮らしで急病や事故が発生した際、
24時間365日対応の緊急駆けつけサービスを利用できる場合があります。
孤独死のリスク軽減にもつながり、安心して生活を送れます。
3️⃣ 死後の手続きをサポート
葬儀の手配、遺品整理、行政手続き、相続手続きの代行を請け負うサービスもあります。
死後の手続きを全て引き受けてもらえるため、親族がいない人でも安心して老後を過ごせます。
4️⃣ 必要なサービスだけを選べる
すべてのサポートを受ける必要はなく、「入院の身元保証だけ」や「死後の手続きのみ」など、必要なサービスを選べるプランが多いです。
🔴 デメリット
1️⃣ 費用が高額
初期費用(数十万円)や月額費用(数千円〜1万円以上)が発生します。
費用の負担が大きく、長期間の利用で総額が高額になる可能性があります。
2️⃣ 悪徳業者のリスク
「高齢者を狙った詐欺まがいの業者」も存在します。
「今すぐ契約しないと入居できません」と不安を煽る
セールストークを行う業者には要注意。
事前に口コミや評判の確認が必須です。
3️⃣ 解約時の返金がない場合がある
契約途中の解約では入会金や保証料が返金されないケースがあります。
契約前に、解約条件をしっかり確認する必要があります。
4️⃣ 会社の倒産リスク
利用中の会社が倒産した場合、支援が突然打ち切られるリスクがあります。
事前に信頼性の高い大手サービスを選ぶことが大切です。
💡 まとめ
おひとり様が身元保証の不安を解消するために非常に有効な手段ですが、
高額な費用負担や契約内容の確認不足によるリスクも伴います。
信頼できるサービスかどうか、必ず事前に**地域包括支援センターや消費者ホットライン(188)**に相談することをおすすめします。
高齢のおひとり様の「身元保証」に関する不安があれば、まず公的機関の相談窓口「地域包括支援センター」へ
地域包括支援センターとは
各自治体が運営しており、全国に**5431カ所(令和5年4月時点)
**設置されています。高齢者のための包括的な相談窓口で、
介護、医療、財産管理、成年後見制度についての相談が可能です。
「誰に相談すればいいかわからない……」という方は、
まず地域包括支援センターに連絡してみましょう。
高齢のおひとり様が地域包括支援センターに連絡する方法
地域包括支援センターは、高齢者やその家族が安心して暮らせるよう支援してくれる公的な相談窓口です。全国すべての市区町村に設置されており、介護や医療、身元保証の悩みを無料で相談できます。
以下は、地域包括支援センターへの連絡方法です。
1. 電話で連絡する方法
最も簡単な方法は電話連絡です。
- まずは、お住まいの市区町村の役所に電話し、
「地域包括支援センターに相談したい」と伝えましょう。 - 市区町村の担当者が、最寄りの地域包括支援センターの連絡先を教えてくれます。
電話での具体的な手順
- お住まいの市区町村役所の代表電話に連絡する。
- 「地域包括支援センターにつなげてください」と伝える。
- 必要に応じて、名前や住所を伝える。
電話で連絡する ポイント
- 自分の住所から、最寄りのセンターを案内してもらえます。
- 役所が閉まっている時間帯(夜間や休日)はつながらない可能性があります。
2. 市区町村のウェブサイトで調べる方法
各自治体の公式ウェブサイトでは、地域包括支援センターの所在地や電話番号が公開されています。
🌐 市区町村のウェブサイトで調べる具体的な手順
- お住まいの市区町村の公式ウェブサイトを検索する。
- 例:「〇〇市 地域包括支援センター」
- 検索結果から、「相談窓口」や「高齢者支援」などのページを探す。
- 最寄りのセンターの電話番号と住所を確認する。
市区町村のウェブサイトで調べるポイント
- 24時間アクセスできる方法なので、平日昼間以外でも情報が確認できます。
- 地域包括支援センターの所在地、担当エリア、電話番号が一覧で掲載されていることが多いです。
3. 直接訪問する方法
お住まいの地域の役所や福祉センターを直接訪問し、相談するのも一つの方法です。
直接訪問するときの 具体的な手順
- 最寄りの市区町村の役所(福祉課、高齢者支援課、介護保険課など)に訪問する。
- 「地域包括支援センターの相談がしたい」と伝える。
- その場で案内してもらうか、センターの連絡先を教えてもらう。
直接訪問 ポイント
- 直接相談できるので、対面で話したい人におすすめです。
- 必要に応じて、地域包括支援センターの職員が自宅を訪問するサービスもあります。
4. 介護相談専用の「消費者ホットライン(188)」に電話する方法
「消費者ホットライン(188:いやや!)」は、消費生活に関するさまざまな相談ができる電話窓口です。身元保証サービスに関するトラブルにも対応してくれます。
介護相談専用の「消費者ホットライン(188)」に電話する 具体的な手順
- **「188」**に電話をかける(携帯電話からもOK)。
- 自動音声に従い、都道府県を選択します。
- 住んでいる市区町村の地域包括支援センターや消費者相談窓口に案内されます。
高齢のおひとり様が地域包括支援センターに 連絡する方法のまとめ
📞 方法 | 💡 特徴 | ⏰ 対応時間 |
---|---|---|
電話で連絡 | 市役所の代表電話にかける | 平日日中(夜間NG) |
Webで調べる | 市区町村の公式サイト | 24時間OK |
厚労省システム | 介護サービス検索システム | 24時間OK |
直接訪問 | 役所に直接行く | 平日の日中 |
消費者ホットライン | 188(いやや!) | 平日日中(夜間NG) |
地域包括支援センター相談できる内容
- 身元保証サービスの相談(どの会社を選べばいいか、悪徳業者かどうかの確認)
- 成年後見制度についての相談(自分の判断力が低下したときの財産管理の仕組み)
- 介護保険や介護サービスの利用相談(ケアプラン作成や介護サービスの手続き)
- 施設への入居相談(特別養護老人ホーム、介護施設などの紹介)
気軽の相談しましょう
最も手軽な方法は、市区町村の役所に電話するか、
自治体の公式イトで確認することです。
どうしてもわからない場合は、
**消費者ホットライン(188)**に電話すれば
最寄りの地域包括支援センターに案内してもらえます。
相談は無料で、電話、訪問、
オンライン検索の方法が選べます。
もし不安や疑問がある場合は、気軽に相談してくださいね!あなたが安心して生活できるよう、地域包括支援センターはしっかりサポートしてくれますよ
すでに民間の身元保証サービスを利用している場合の相談ー独立行政法人国民生活センター
- 契約内容のトラブルが発生することもあります。そのような場合は、**国民生活センター(消費者ホットライン「188(いやや)」)**を活用しましょう。例えば、
- 「解約時の返金額に不満がある」「契約内容が思っていたのと違う」
高齢のおひとり様!『身元保証人がいない不安』を解消する解決策のまとめ
。
【解決方法まとめ】
- 民間の身元保証支援サービスを利用する(費用がかかるが安心感がある)
- 地域包括支援センターや国民生活センターに相談する(無料相談が可能)
- 日頃から人とのつながりを大切にし、自助努力をする(将来の安心につながる)
大切なのは、早めに行動することです。
いざというときに困らないよう、
今のうちから情報を集め、備えを進めていきましょう。
何か不安なことがあれば、まずは「地域包括支援センター」や
「消費者ホットライン(188)」に相談するのが一番の近道です。
一人で悩まないでください。
まずは騙されるリスクを回避するため公共の機関に連絡しましょう。
日本はいろいろ不安あっても、高齢者を助ける仕組みがありますよ。